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学校の屋外活動における放射能安全基準の問題
- 2011/04/25(月) 03:23:37
「子供の放射能安全基準 根拠不透明」という記事を書きましたが,文科省が4/19に発表した児童の放射線許容量を年間20mSvとする基準を,4月13日に内閣府原子力安全委員会が発表した年間10mSv程度に抑えるのが望ましいとする基準に変更した場合,どの程度の影響が出るのか調べてみました.
福島県では4/5から4/7に県内すべての小中学校などの校庭について放射線量の測定を実施していますので,このデータに基づいて屋外活動による年間放射線量別の小学校の割合をグラフにしてみました.文科省では年間受ける放射線量が20mSvとなる場合の屋外の放射線量基準を3.8μSv/hとしていましたので,年間10mSvの場合は1.9μSv/h,年間1mSvの場合は0.19μSv/hをそれぞれ基準値として割合を求めています.
グラフを見ると明らかなように,原子力安全委員会が提示した年間10mSvを許容量の基準値とした場合,福島県中通り地方(福島市や郡山市など)の半数近くの小学校が基準値を超えてしまうことになります.これはかなり大きな影響を及ぼすことになりますので,それを避けるために文科省は年間20mSvという基準に固執したのではないかと勘ぐってしまいます.
この基準については,4/22に日本弁護士連合会からも会長名でこの基準についての問題点を指摘する声明が発表されており,その中で放射線管理区域の放射線量の基準値でさえ年間5.2mSvなのに,児童の年間の許容量が20mSvとするのはおかしいと指摘されています.
文科省は3.8μSv/hという基準値を算出する際に,16時間の屋内(木造),8時間の屋外活動という,かなり屋外にいる時間を長く設定した生活パターンを想定しているため,実際にはグラフで示したほど多くの小学校の屋外活動を制限する必要はないのかもしれませんが,それでもやはり子を持つ親としては心配なはずです.
ちなみに会津地方の小学校では屋外活動による年間放射線量が5.2mSvを超えるところは一つもありませんでした.
テーマ:
- 東北地方太平洋沖地震~The 2011 off the Pacific coa~ -
ジャンル:
- その他
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